聴覚バリアフリー化を目指して

「ROCKYOU!!」の聴覚バリアフリー化を目指して、D&H(DEAF&HOHの略)と呼ぶマークを作りました。

DEAFは生まれつきや幼少のことから聞こえない人/聴能機能的なもの/デフ文化やデフコミュニティを持っている人のこと。HOHは 難聴を表す英語です。

これまでも「ROCKYOU!!」には難聴者の方が参加してくれて、互いに「聞こえる/聞こえない」の垣根なく交感してきました。今年はさらに刺激的な関係を求め、もっと一緒に楽しめる接点を増やします。

聴覚に障害がある皆さん!ROCKYOUに参加してみませんか?
写真という手段を使って一緒に楽しんでください。
公募展ですが、審査などは一切ありません。


聴覚バリアフリー化の相談役

原弘幸さん(ハラッパー)インタビュー

今回、聴覚バリアフリー化を目指して相談役をお願いしているのが、原弘幸さん。原さんは、ろう者・難聴者のための音楽イベントを企画したりもされています!

育緒

原さんが好きな音楽について教えてください!

原弘幸

歌詞は聞き取れないので、インストゥルメンタルやダブが一番アガります。今でも聴くのはやはり、ジャパニーズダブバンド、MUTE BEATが好きですね。(屋敷豪太さんやこだま和文さん)系統的にLITTLE TEMPOなども聞きます。

育緒

盛大なD&Hディスコパーティーしたって本当ですか?(注:コロナ渦以前のことです)

原弘幸

ミラーボールも回しましたよ。ディスコのときは80年代洋楽を中心に流しました。たしか5時間ぶっ通しだったと思います。EWF、クィーン、マイコー、CHIC、チャカ・カーン、シスター・スレッジなどですね。今度はRUMDMCなどのラップのほかに、レゲェのダンスホール、ロックステディ、ラヴァーズなどもかけてみたいと考えています。いずれもPCDJでしたが。

育緒

今回はクリスマスに東京でイベントをやるんですが、テクニクスの全面協力で本格的なDJブースが登場する予定です。そこで世界的に有名なDJシャークに『原‘sディスコ』をスクラッチしてもらえそうです。楽しみにしていてください!

聴覚バリアフリー化の相談役

原弘幸さん(ハラッパー)

神戸市25年在住。家族全員聴者。 先天性感音性難聴(95dB 障害者手帳3級) 1歳半より補聴器両耳装着。親の方針で聾学校へは通わずに当時実験的だったインテグレーション教育のため、東京の普通学校へ通いながら、小学校5年まで日本聾話学校で聴覚口話法を習得する。2015年、当事者によるプロジェクトを会社で立ち上げ、音声認識ツールやアクセシビリティに詳しいろう者や中途失聴者と初めて出会う。その過程でろう文化や日本手話、難聴者の世界に興味を持ち始め、2016年7月より手話を開始。2017年より当事者団体へ入会する。最近はろう者・難聴者のための音楽イベントを企画している。趣味はゴルフ、フライフィッシング。本業は会計、国際税務が中心だが、実は本能で動く芸術家肌タイプ。

某製薬会社勤務の傍ら、下記の当事者団体に所属している。

特定非営利活動法人 兵庫県難聴者福祉協会 理事兼労働対策部長

特定非営利活動法人 神戸ろうあ協会 灘支部役員

特定非営利活動法人 インフォメーションギャップバスター プロジェクトメンバー

ひょうご聴障ネット 代表役員

灘区聴力言語障害者福祉協会 役員

ハラッパーが選ぶ、D&Hがアガる⤴曲たち

ハラッパー’sディスコ

Mute Beat – Still Echo

聴覚障害をもつ出展作家

宮田和子さんインタビュー

聴覚障害をもつ宮田和子さんのROCKYOU2020 参加作品を2つ紹介します。
エントリーは運営側からオファーしたわけではなく、彼女の意思でした。それが本当に嬉しかったから、刺激的だったから、ROCKYOU2021の聴覚バリアフリー化を本気で目指すことにしました。

Sixpence none the richer 「Don’t dream it’s over」        

Photo & design by 宮田和子

「Don’t dream it’s over」は系統としてはYESに似ていてメロディーも歌声もとても聞き取りやすかったので選びました。歌詞サイトと併せて聴き、花屋で葉を取られてもなお上を向いて咲くヒマワリの写真にしています。(宮田)

コメント欄より

「与えられた環境の中でまっすぐ咲いているヒマワリに、歌詞にあるようなあきらめない強さを感じます。」
「光を求めてうねる様子。植物も生き物だということを思い出させてくれる写真です。PORTRAITだね。ステキです。」

牧野アンナ「Love Song 探して」 

Photo & design by 宮田和子

「Don’t dream it’s over」は系統としてはYESに似『Love Song 探して』は、元はファミコンゲーム「ドラゴンクエスト2」のBGMで、後に歌詞が付けられた曲です。このゲーム自体に「待ちぼうけ」要素があり、歌詞のイメージと合わせて写真を選んでいます。(宮田)

コメント欄より

「音をカタチにする作業として見てたら作品から音が聞こえた。確かに届いた音があった。不思議だった。」
「もうひとつの曲と同様、写真を見たとき、世界の複雑さと細部を見てる人だなと思って、育緒さんの紹介文を読んだら納得しました。」

育緒

宮田さんの場合、音楽から映像イメージを作り出すというプロセスそのものがオリジナル。宮田さんと音楽との関係がどんなものなのか、教えてもらえますか?

宮田和子

私は少なくとも幼稚園児の頃から難聴で、年々少しずつ低下している感じです。今は特に高音が聞き取れず、例えばピアノの高音域3分の1やバイオリン、フルート等の大半の音は補聴器をつけても聞こえません。

基本的にライブもコンサートも映画もカラオケも行かないし、テレビも字幕を追っているだけで音を聞くことはあまりしないです。知ってる邦楽・洋楽も少ない(今回の課題曲は一曲も知りませんでした)。

ただ、いくつかの例外はあります。ひとつはゲーム音楽、特にファミコン〜プレステ時代のBGMです。音数が少なくメロディーラインがはっきりしていて、高音部が聞こえない難聴者でも聴きとりやすいのです。

今回参加したシングルもうひとつは限られた洋楽で、特に好きなのはThe BeatlesとYESです。この2グループは大学生の頃までに友人に勧められて聴く機会があり、今も聴き続けています。共通するのはやはりメロディーラインが聞き取りやすい点だと思います。

なお、歌詞は日本語であれ英語であれ言葉としてはかなりの部分聞き取れないので、私にはメロディーの一部という位置づけです。